当たり前が当たり前じゃなくなってしまった事故とその示談交渉体験

当たり前が当たり前じゃなくなってしまった事故とその示談交渉体験

当たり前に過ごしていた毎日が当たり前ではなくなった日

会社帰りの私は、21時ごろ、自宅付近の5車線道路の一車線で信号待ちをしていました。そのとき、前方不注意の後方車両が、私の車に追突して来ました。ガシャンという大きな音とともに、今まで味わったことのない衝撃を全身に感じました。体が一瞬にして浮き上がるような前方に押し出されるようなそんな感覚がしましたが、一瞬のことで何が起こったのかわからず、瞬時に理解するのは難しい状態でした。背中や腰などに痛みが走り、中でも首が動かせないほどズキズキと痛んでいたのを今でも覚えています。
衝突が起こってから、すぐに事故を起こした運転手が窓ガラスをたたきながら話しかけてきました。身体が言うことをきかず、すぐにドアを開けることができませんでした。すると事故を起こした運転手がドアを開けると同時に「申し訳ありません。大丈夫ですか?ケガはありませんか?」と今にも泣きそうな顔をして私に話してかけてきました。私は小さく首を横に振りました。するとその運転手は「すぐに救急車呼びますんで、少し待ってください。」と言って、救急車を呼んでくれました。さらに、警察や車の保険会社にも連絡している声が聞こえました。
そうこうしている間に、救急車が到着し、私は担架に乗せられ救急車に運び込まれました。救急車に乗った私の口には酸素吸入器が当てられ、常に話しかけられているような状態でした。病院に着くと、すぐさまレントゲンなどの検査に回され、全身に痛みを感じながらも一つ一つの検査を終えていきました。検査の結果、医師から頚椎捻挫(むち打ち)・疼痛性障害・脳震とうと告げられました。その日から約7ヶ月ほど入院を含む治療生活を送ることになります。 入院している間は、痛みが落ち着くまで鎮痛剤を服用したりしていましたが、それでも頭や首、腰などが痛んでなかなか寝付けない日が続きました。身体の角度を少し変えるだけでも全身が痛み、身体を自由に動かせない不自由さに情けなくて涙が止まりませんでした。家族のために早く職場復帰をしたいと考えてもこの状態では難しく、苛立ちと不安で妻に当たってしまう日すらあったくらいに、私は事故によって追い詰められていました。
日を追うごとに少しずつではありますが、痛みは和らいでいったように思います。先生と相談しながらリハビリも行えるようになり、週に1度だったリハビリが週に2日となり、週2日が週に3日となり、少しずつリハビリの回数が増えていきました。リハビリの成果が徐々に現れてくると私の精神状態も落ち着き出し、妻にも感謝の言葉が言えるようになっていました。 入院中には、妻の協力もあり、加害者の人と連絡を取ることができました。なぜなら、事故に遭い救急車を待っている間に、加害者が連絡先を私に渡してくれていたからです。加害者は幸い、保険に加入しており、示談を申し出てくれていました。当時、私はまだ心身ともに交渉できる余裕がなく、私に代わって妻が保険会社と示談交渉をすることになりました。妻は、中学生になる子供の育児や家事をこなしながらパートの仕事をし、私のお見舞いに来ている間に保険会社と連絡を取ってくれていました。しかし、仕事や家事育児だけでも大変なのに、それに加え私のお見舞いや保険会社とのやり取りで、日に日に疲れの色がにじみ出ている姿を見ては、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。しかし、「私にできることは治療に専念し、今までの健康状態まで身体を回復させることだ」と自分に言い聞かせ、懸命にリハビリに励みました。
約7ヶ月の治療を終えた段階で、私の症状はかなり回復しましたが、首の痛みだけは残ってしまいました。後遺障害の等級認定申請を行ったところ、後遺障害14級9号と認定されました。

示談内容に疑問を持った私たちを弁護士がサポートしてくれた結果

加害者側の保険会社から示談金の提示があり、送られてきた書類には約260万円という金額が記載されていました。この金額が本当に適正なのかと妻と話し合い、示談に関連する本やインターネットで情報を集めて比較しても、やはり低いのではないかという疑問が湧いてきました。そこで、交通事故の被害を得意とする弁護士事務所に連絡をして、相談にのってもらうことにしました。
弁護士事務所へは妻にも同席してもらい、加害者側から送られてきた資料や病院からもらった診断書などを弁護士に見てもらいました。すると、後遺症に対する補償の逸失利益、後遺症慰謝料が低い額で計算されていることがわかりました。弁護士からは、「十分に増額となる可能性があり、入通院慰謝料についても増額できる余地があるため、適切な賠償金を受け取るためにしっかりと段階を踏んで、増額を主張した示談交渉を行っていきましょう。」と言ってもらいました。それを聞いた妻は、慣れない保険会社とのやり取りで張り詰めていた糸が切れたのか、安堵の笑みを浮かべながら涙を流していました。それを見て、私もしっかりと増額の意志を持って示談交渉に臨もうと決心しました。
弁護士は、示談交渉をするために、はじめに相手方の弁護士と面会してくれました。その面会の場で、私の弁護士により、事故によって私が受けた診断が、疼痛性障害・脳震とう・頚椎捻挫(むち打ち)であり、後遺症として首に痛みが残り後遺障害は14級9号と認定されたことを改めて伝えました。さらに、約7ヶ月もの長い間入院を含めた治療を受けていたことなどを話したうえで、入通院慰謝料と後遺症慰謝料は裁判をしたならば認められる基準となる裁判所基準の満額で計算すべきと粘り強く主張してくれました。その主張の正当性が認められ、最初に提示された金額の約2倍以上の増額が再提示されました。示談交渉を始めてたったの3日で、賠償金が160万円以上の増額となり、430万円もの賠償金を手にする結果となりました。
弁護士費用は、自分が加入していた保険の弁護士特約でカバーできたため、弁護士費用は一切支払うことなく示談を終えることができました。保険に加入するときに、万が一に備えてと考え弁護士特約をつけましたが、実際に事故に遭ってみて、弁護士特約をつけていてよかったと思えました。また、弁護士特約の重要性にも気づけました。今も車の保険にも、弁護士特約をつけて加入しています。
私は、この事故のせいで後遺症が残ってしまい、今まで働いていた職場での勤務が難しくなったため転職することにしました。首が痛むとそれに伴って頭痛や吐き気などの症状が出てしまうこともあり、障がい者雇用という特別枠で転職をしました。子供の養育費を考えると安定して長く働ける職場で働きたいという思いと自分の障害を理解し働き方を配慮してくれる企業で働きたいという思いから今の働き方を選びました。
今まで働いていた会社は、土日祝日返上で出勤することもあり、家族と過ごす時間があまり持てませんでしたが、今の職場は土日祝日の週休2日制で残業もほとんどありません。そのため、休みの日は家で家族とゆっくり過ごす時間を持つことができています。今回の事故のせいで、妻には、かけなくてもいい心配や苦労をかけてしまったと申し訳なく思う反面、常に私を明るく励ましてくれた妻を誇らしく思います。
今回の事故では私が被害者という立場でしたが、運転を行う以上、もしかしたら加害者にもなる可能性があるということを忘れてはいけないと思いました。以前に比べ車を運転する機会は減りましたが、車を運転する際はいつどこで事故に遭うかわからないという思いを持ち、私や私の家族のような被害者を増やさないように安全運転を心がけたいと思っています。

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